失恋から本当の意味で立ち直るのは、結局次の恋愛しかない

学生の頃、一つ上の大好きな先輩がいました。先輩以上恋人未満・・・のような関係です。先輩は私とどうなりたいのかさっぱり分かりませんでしたが、デートの誘いはいつも先輩からでしたし、急な呼び出しにもいつも駆けつけてくれていたのです。私は完全に恋愛モードで付き合っていました。

 

そのころ初めて編み物を覚え、先輩にプレゼントをしようとセーターを編み始めました。マフラーとかでなくいきなりセーターだったのが悪かったのか、クリスマスには間に合いませんでした。バレンタインには絶対間に合わせようとそれこそ必死で編んでいたのです。滑稽なくらい下手くそなセーターでした。

 

バレンタインが迫ったある日、私は我慢しきれずネタばらしをしてしまいました。実はセーター編んでるんだよと言ってしまったのです。先輩の反応は一言、「コワイナ」でした。そして私はその場に凍り付き、そうだったのかと思い至りました。嬉しかったら嬉しいと言ってくれるはず。一針ひとはり思いがこもっていると感じる手編みのセーターは、先輩にとっては嬉しいプレゼントではなかったのでしょう。

 

特に別れの言葉があったわけでもありません。「コワイナ」と言われても、笑顔で「そう?」なんて普通に会話したつもりですが、どうやって帰り着いたかは覚えていません。それから誘いがあっても二人で会うことは私が避けました。進展しないとなぜか確信したからです。

 

悪友がタバコを勧めました。いてもたってもいられない気持ちでタバコを覚え、キッチンには吸い殻が山のようになりました。涙も出ませんでした。キッチンに座り込んでタバコを吸っていると朝になっている、という日が何日も続きました。こんなに好きだったのだろうかと自分でも驚くほどです。

 

もう誰も好きになれないかもしれない、そう思っていた頃、ある出会いがありました。顔見知りの同級生で、私を本当に大事にしてくれました。先輩が好きだったことも知っています。この人に会うたびに惹かれていくのを感じていました。失恋という魔法のせいだったかもしれません。でも、好きならこう言うよね、好きならこうするよねと、つい先輩との違いを見つけては喜んでいたのです。

 

結局、失恋から立ち直るのは次の恋愛しかないのです。そうでなければ、永遠に「最後に好きだった人」として忘れられなくなってしまいます。私は私を大切にしてくれる人、大切にしたいと思う人が現れて本当の意味で失恋から立ち直りました。さあ、次の人を探しにいきましょう!!